市民会館(Municipal House)

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1905年から1911年にかけて建設されたこのアール・ヌーヴォー建築は疑う余地なく、壮麗に装飾されたプラハの建築物のひとつであり、チェコ・アール・ヌーヴォーの結晶です。もともと王族の住居だった場所に建ち、現在では共和国広場の特徴的な顔となっています。中世の時代、その当時最も重要な交易ルートのひとつが広場を横切り、チェコの戴冠式行進もここを起点とし、伝統的に執り行われました。現在、市民会館に密着してそびえるゴシック様式の火薬塔のみが、その当時を知る建物として残っています。

この建築物は1905年から1911年に建築家アントニーン・バルシャーネクとオスヴァルド・ポリーフカの設計により、近接したドイツ住民の会館やカジノ、ナ・プシーコピェ通りにあったドイツ地区に対抗する形で、チェコ人の文化生活の場として建設されました。市民会館は多数の独立した部屋からなります。2つのレストラン、カフェ、バー、セレモニーの催される多数の広間、そして大きなコンサートホールなどです。またフレスコ画や彫刻に始まり、モザイク、装飾タイル、家具、垂れ幕、シャンデリア、また細かな装飾で言えば、ドアノブや格子に及ぶまで、いたるところにアール・ヌーヴォーの特徴が見てとれます。

市民会館の歴史はロマネスク様式のロタンダやゴシック様式の古い建造物に比べると時代の浅いものです。しかしチェコの歴史上重要な出来事の2つを目撃しています。ひとつはまさにこの地で、1918年にチェコがオーストリア・ハンガリー帝国から独立を宣言し、チェコスロヴァキア共和国の建国がなされたこと、それからしばらくして、1989年にのちの大統領ヴァーツラフ・ハヴェルが、その直後崩壊することになる共産主義政権代表と会合を持ったのもこの地でした。

市民会館のツアーは定時に行われるツアーとプライベート・ツアーのみになります。ツアーの時間とスケジュールはこちらで確認できます。もちろん、レストランやカフェ、バーへは入場チケットは必要ございません。

プラハ市観光局リンク:https://www.prague.eu/ja/object/places/417/obecni-dum?back=1

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