クトナー・ホラ(Kutná Hora)

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クトナー・ホラ―ユネスコ、中央ボヘミアの真珠

クトナー・ホラという町はチェコにおいて、特に二つの点で特別な町です。一つ目は調和の取れた穏やかな風景を歌ったチェコの国歌です。国歌のもととなった舞台劇を作ったJ・K・ティルが、クトナー・ホラの情景を歌ったのは偶然ではありません。二つ目はユネスコ世界遺産の登録です。国歌の作者が描いた情景を肯定するかのように、クトナー・ホラの歴史的市街地はユネスコ世界遺産に登録されました。

クトナー・ホラ通り
クトナー・ホラ通り

歴史上ではよくあるように、クトナー・ホラは栄えた時期もあれば困難な時期もありました。町とその発展は当初から銀の採掘と鋳造業と強く結びついていました。採掘が始まったのは985年と考えられています。簡単に早く富を築ける手段が出現すれば、その地には人々が押し寄せます。このようにしてクトナー・ホラも人であふれかえりました。当時の町の様子はゴールド・ラッシュのアメリカとよく比較され、国境を越えて知られていました。

1300年以降には首都プラハに次ぐ第二の都市となりました。クトナー・ホラに国の中央造幣局が置かれて銀貨プラハ・グロシュが製造され、町は財政の中心地となりました。町は一気に栄えましたが、その一方で問題も起きていました。次第に鉱物が少なくなっていったため、鉱山労働者たちは500メートルもの深さまで降りて働かなければならず、その仕事は危険なものでした。結果的には鉱山は閉鎖されてしまいました。

クトナー・ホラ
クトナー・ホラ サンティーニの階段
クトナー・ホラ 聖母マリアの教会

かつて栄えたクトナー・ホラにはたくさんの見所があります。中でも一番重要なのは聖バルボラ教会でしょう。聖ヤクブ教会とレイセク広場にある中世の石の噴水、そしてバロック様式のペスト記念塔も見逃してはいけません。中央ボヘミア・ギャラリー(GASK)も訪れてみましょう。ここでは20世紀と21世紀の美術展示と若い作家たちの作品展示に力を入れています。ダチツキー・ハウスも、GASKと同じように、外観だけでなく中に入ってみる価値があります。ここではクトナー・ホラとユネスコについてのインタラクティブな展示があります。また、セドレツにも行ってみましょう。ここにはユニークな聖母マリア大聖堂と納骨堂があります。これらは中央ボヘミア地方の中でも特に人気のある観光地となっています。このミステリアスな場所でクトナー・ホラのツアーを終えれば、それはずっと記憶に残るものとなるでしょう。

クトナー・ホラ 納骨堂

便利な情報

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