チェコの鉄道事情
日本は、言わずと知れた鉄道王国。列車の旅も大人気ですよね。
でも今日は日本ではなくて、チェコのお話。イカロス出版の戸部さんにチェコ鉄道についての連載をしていただいていますが、ここではちょっと補足的にチェコの鉄道事情をご紹介します。
チェコの鉄道事情って?
「ヨーロッパの昔ながらの列車って、なんだか暗くてほこりっぽさそう」…というイメージを持つ方も中にはいるのでは?チェコの列車は全くそんなことありません!モダンで清潔感もあって、設備も充実しているし、ほぼ時刻表通りに運行してくれます。チェコの列車って、本当に良いこと尽くめなんです!
しかも、チェコはヨーロッパ屈指の鉄道網を誇る国。鉄道路線の総延長距離はなんと、およそ1万キロ!これは世界ランキングでいうと、22位もの長さです。
そんなチェコの主要鉄道会社といえば、チェスケー・ドラーヒ(チェコ鉄道)、レギオジェット、レオエキスプレスの3つ。



日本の鉄道にあえて例えるとしたら、チェコ国鉄はJRの普通列車、レギオジェットとレオエキスプレスは特急列車といったところでしょうか。
それでは、この3つの鉄道会社を1つずつ詳しくみていきましょう。
1.チェスケー・ドラーヒ(チェコ鉄道)
チェスケー・ドラーヒは国有の鉄道会社。普通列車から特急列車まで揃っていて、車両によって設備や移動距離もさまざまです。
インターシティ(都市間列車)やユーロシティ(国際列車)は豪華そのもの!車両内は無料Wi-Fi完備、全席コンセント付き、さらにはダイニングカーまでも。客車はオープンサロン型とコンパートメント型が混在していて、お好みの座席を選ぶことができます。
なかには自転車持ち込み可能の車両もあるので、これもまた便利。チェコ国鉄はレンタルサイクルも実施しているので、それを活用してみるのもいいかもしれません。
2.レギオジェット
チェコの私営鉄道、レギオジェット。全席指定席のこの列車は、もちろん無料Wi-Fi完備!英語が話せる添乗員が同行しますので、ちょっとしたことでも気軽に相談できます。
レギオジェットは都市間や観光都市間を主に運行しています。そして、長距離の旅でも十分くつろぐための工夫がいろいろとあります。例えば、車内では映画鑑賞もできますし、うれしいドリンク・サービスや、菓子類の販売も行われています。
こちらの鉄道でもやはり、オープンサロン型とコンパートメント型の客車があって、その中からお好みの座席を選ぶことができます。その他にも、いろいろなニーズに答える設備が充実。寝台車もあれば、子供が遊ぶスペースも。テレビを見ることもできますよ。
3.レオエキスプレス
レオエキスプレスも私営鉄道です。レギオジェットと同様、さまざまなサービスを提供しています。こちらも無料Wi-Fi完備、ドリンク・サービスや菓子類の販売が行われています。全席コンセント付きで、子供の遊ぶスペースがあるのもうれしいポイントです。
写真からも見てわかる通り、レギオジェットとレオエキスプレスは非常にわかりやすい色をしています。レギオジェットは黄色、レオエキスプレスは黒。これさえ覚えていれば、電車の乗り間違えも心配ありません!
電車からバスへの乗り換えについても、安心してください。接続時間に遅れても、次で待っていてくれるんです。
例えば、プラハからズリーンまでレギオジェットに乗って移動する場合、途中のオロモウツでバスに乗り換えることになります。このバスもまたレギオジェットが運営しているので、電車が遅延したとしても、心配ご無用!ちゃんとバスが待っていてくれます。レオエキスプレスについても、同じことが言えます。
映画『ハリー・ポッター』のシーンを彷彿とさせる、旅情あふれるコンパートメント車は、日本人にも人気が高いです。コンパートメント車は、たいていの場合どの車両にも備わっています。新型車両になってくると、少しモダンな装いをしたものになりますけどね。


「チェコをもっとよく知りたい!」という皆さんにおススメの交通機関は、間違いなく列車です。車窓からチェコの美しい自然や村々を眺めていると、「本当のチェコの魅力」に出会うことができるでしょう。