小さな子どもと楽しむチェコの絵本

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みなさんこんにちは!

チェコファンの皆さんはすでにご存じだと思いますが、チェコの絵本ってとっても魅力的なんですよね。

今回は、プライベートでは二児の母として奮闘するチェコセンタースタッフが、完全に親目線で、小さな子どもに日本語で読んであげられる可愛い楽しいチェコの絵本をご紹介してみたいと思います!

私もチェコの絵本の美しさに惹かれている1人なんですが、子どもができてから一緒に書店や図書館に行って、「こんなチェコの絵本もあったんだ!」「この絵本ってこんなに楽しかったんだ!」と再発見したりしています。ぜひ皆さんもお気に入りの一冊(数冊?数十冊?)を見つけてみてくださいね。

それではどうぞー。

「もぐらとずぼん」

エドアルド・ペチシカ 作
ズデネック・ミレル 絵
内田 莉莎子 訳
福音館書店、1967年
出版社ウェブサイト

対象年齢:読んであげるなら4才から、自分で読むなら小学低学年から(出版社ウェブサイトより)

チェコ好きとしてやっぱり押さえておきたいのがもぐらくん(クルテク)シリーズ。
ちなみにチェコ語でクルテクKrtekはそのまま「もぐら」の意味で、親しみを込めてクルテチェクKrteček(もぐらくん)と呼ばれています。

実は、私が幼いころ、家にたまたまあったのが第1作目のこの邦訳「もぐらとずぼん」。
チェコでは同じお話の絵本が新しい絵柄で発刊されていますが、私にとって思い出深いのはやっぱりこちらの絵。

もぐらくんが、いろんな動物の力を借りながら憧れのズボンを作り上げていくお話ですが、工程が丁寧に描かれているのがポイントです。裁断して縫製して出来上がり!…ではなく、なんと亜麻を育てるところから始まります(笑)妙にリアルなモノづくりに、小さいころわくわくしたのをよく覚えています。

まるまる1冊読み聞かせをするとなると、少し分量はありますが、4歳児は真剣に耳を傾けていました。親御さんはのどを潤して時間を確保してから臨みましょう!(笑)

「もぐらくんとあき」

ハナ・ドスコチロヴァー 作
カテリーナ・ミレル、ズデネック・ミレル 絵
木村有子 訳
偕成社、2009年

出版社ウェブサイト

対象年齢:1歳から(出版社ウェブサイトより)

もっと小さいお子さん向けには、この季節シリーズがおすすめです。コンパクトなボードブックなので、お出かけにもっていくにもいいサイズで、赤ちゃんがかじっても耐えてくれます(これかなり大事ですよね…!)。

秋になってたくさん採れたプルーンを使って、たくさんのおかし(コラーチ)を作るお話。自分の子どもに何十回も読んであげた絵本です。

「マドレンカ サッカーだいすき!」

ピーター・シス 作
松田 素子 訳
BL出版、2012年

出版社ウェブサイト

対象年齢:出版社ウェブに記載なし。読んであげるなら3歳くらいから。

ブルノに生まれ、現在はアメリカで活動するピーター・シス(チェコ語発音ではペトル・シース)のマドレンカシリーズから。

たまたま図書館で見つけ、当時3歳の娘の心を鷲掴みした1冊。サッカーが大好きな女の子、マドレンカが街中やグラウンドでドリブルしたりシュートしたり、というお話なのですが、グラウンドでドリブルして敵を交わしてゴール!というシーンが特に娘のお気に入りでした。ボールの動きが矢印で示されていて、それを指で追うのが楽しかったようで、寝る前に何度も「マドレンカのゴールしよう。」と言われました。子どもはこんなところに食いつくのか、と目から鱗でした。

ちなみに、これが気に入ったなら…と、シリーズ1作目の「マドレンカ」を読んであげようとしたら、こっちは絵がちょっと怖かったようです。もうちょっと大きくなったら楽しめるかな。

「おんなのことあめ」

ミレナ・ルケショバー 文
ヤン・クドゥラーチェク 絵
竹田裕子 訳
ほるぷ出版、1978年
出版社ウェブサイト

対象年齢: 4・5歳から(出版社ウェブサイトより)

淡い色合いの繊細な絵が美しい絵本。個人的にクドゥラーチェクの絵(特に動物)が大好きなので、ページをめくるたびにときめいてしまいます。

道で出会った女の子と遊びたい雨が、その子を探してあちこちを濡らしていくのですが、途中でいろいろな動物がでてきたり、雨の色や形が変化したりします。身近なテーマを優しい絵と文で表現していて、子どもと会話を楽しみながら読める一冊だと思います。

「どうぶつたちがねむるとき」

イジー・ドヴォジャーク 作
マリエ・シュトゥンプフォヴァー 絵
木村有子 訳
偕成社、2017年
出版社ウェブサイト

対象年齢:4歳から(出版社ウェブサイトより)

題名の通り、動物たちがどんな眠り方をするのか、見開きごとにひとつひとつ解説していく絵本です。大人でも「そんなポーズで眠るの⁉」「そんなに寝てばっかりなの⁉」とびっくりの連続。図鑑や動物の生態に興味を持ちだす3、4歳の子どもの心を鷲掴みにします。絵もとても魅力的なので、2歳くらいから、指し示しながらわかりやすい言葉で読んであげてもいいかもしれません。


そのほかにも魅力的な絵本がたくさんありますが、今回はひとまず5冊をご紹介してみました。いかがだったでしょうか?

ウェブサイト「絵本ナビ」でチェコの絵本や児童文学を検索できますので、こちらもご参考にどうぞ!

https://www.ehonnavi.net/special.asp?n=2732
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この記事を書いた人

チェコセンター東京

チェコセンターは世界3大陸26都市においてチェコ文化の普及につとめているチェコ外務省の外郭団体です。2006年10月にアジアで第1号のチェコセンターとして、駐日チェコ共和国大使館内にチェコセンター東京支局がオープンしました。

以来、絵画、写真、ガラス工芸、デザインなどの作品の展示や、映画上映会、文学、音楽、経済などのイベントを開催しチェコ文化を紹介するほか、チェコ語教室も開講しています。また、その他のチェコ文化関連イベントへの助言、協力も行っています。

イベント情報はニュースレターでも配信していますので、チェコ文化にご興味のある方はぜひウェブサイトからご登録ください。お待ちしております!

担当カテゴリ:文化と歴史を学ぶ