ヴィシェフラドの丘から見えるモルダウ川

緑豊かなプラハ、おすすめの散策コース

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プラハに留学中の齋藤さんから記事が届きました。今回はプラハのおすすめ散策コースについて書いていただきました。旅行中、たくさんの人波の中を歩いて少し疲れたら、こういった静かな場所を散歩するのも良いですね。

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プラハの自然

チェコは12月に入ると厳しい寒さが押し寄せてきます。最高気温が氷点下となる日もあり、外出する際は暖かな格好で出かける必要があります。とはいっても私が住んでいる学生寮の部屋にはセントラルヒーティングと呼ばれる暖房機が備わっており、室内で凍え死ぬことはありません。むしろ、暖かい環境を作ってくれるので、外に出るのが億劫になります。ただ、冬でも太陽が出てきている時は気分転換に散歩をしたいもの。

そこで今回は、プラハ市観光局出版の”Five Prague Walks~Off the Beaten Path to Places Known and Unknown~”を参考に、5つの散策ルートを全て体験した私から、おすすめの散策場所を3つ紹介したいと思います。外国生活で鬱憤が溜まってきている人や日々のストレスで疲れ切っている人向けにその発散方法として推薦したいと思います。清々しい空気やプラハの絶景を見るだけでかなり気分が変わります!

おすすめNo.3 : Karlín(カルリーン)地区

カルリーン地区は今回おすすめするコースの中では最もマイナーと言えるかもしれません。というのも、観光地巡りというよりは地元の人が暮らしているもしくは働いている地域を散策するからです。プラハのおとぎ話の雰囲気からは離れ、20世紀末までは工業地帯として知られていた地域ですが、2002年の洪水を契機にリノベーションが進み、そこにレストランやカフェが続々とオープンした結果、ベルリンの様に伝統と現代が共存するような区域になったと言います。

この地区で見ていただきたいのは主に3つで、Invalidovna、Lyčkovo広場、Vitkovの丘です。Invalidovnaは元々ハプスブルク家の退役軍人用に使われていた施設で、現在は国防省の施設です。この施設一帯には公園があり、地元の人や園児が散歩をしたり、読書にふけったりと和んでいる様子を見ました。

Invalidovna

Lyčkovo広場もとてもお勧めです。広場の目の前にはアールヌーヴォーの壮美な建物がありますが、こちらはなんと小学校。ベンチがありますので、こちらも日向ぼっこをしながら読書をするには最適の場所です。私はよくここのベンチまで来て読書に耽っていました。学校の周辺一帯には元々穀物貯蔵所がありましたが、現在はロフト付きのアパートとして使われているとのことです。

Lyčkovo広場

最後にViktovの丘ですが、カルリーン地区からアクセスするにはZizkovトンネルを経由する必要があります。またトンネルを出た後も頂上まで行くのには多少の体力が必要となるのですが、頂上の国立記念碑から見える景色は絶景で、天気がよければプラハ城を見渡すことも可能です。是非一度でいいので、軽いハイキングをしてみてください。

Viktovの丘

おすすめNo.2:Vyšehrad(ヴィシェフラド)地区

ヴィシェフラドには、プラハにあるお城では2番目に有名なお城がありますが、古城もしくは要塞という言い方が日本語では正しいかもしれません。周辺は城壁で囲まれており、歴史を感じることのできる魅力的な場所なのですが、観光客の数でいけば一気に減り、ゆっくりと散策ができる地区です。この要塞の歴史については諸説あるようですが、プラハ城よりも少し後に建てられたようです。チェコ人にとっては馴染み深く、スメタナ作曲の交響詩「我が祖国」にも登場する場所です。

最も目立つのは聖ペテロ聖パウロ教会ですが、個人的におすすめなのはこの教会に隣接するヴィシェフラド墓地です。この墓地にはチェコの文化人が埋葬されており、例えば作曲家のスメタナやドヴォルザーク、画家のムハ(ミュシャ)のお墓もこちらにあります。確かにお墓ではあるのですが、私には芸術作品にしか見えなく、たくさんのファンが訪れお墓は綺麗に保たれております。お墓を見ると、その人が生前どれほど愛されてきたかが分かる様な気がしました。

ヴィシェフラド墓地

おすすめNo.1:Petřin(ペトシーン)公園

ペトシーン公園は私自身が近くに住んでいることもありますが、最も思い入れのある公園です。プラハ市民の憩いの場としても知られていますが、実は想像以上に広い公園です。その中でも、絶景ポイントは主に2つあります。一つ目は、ストラホフ修道院の庭園から見えるプラハの景色です。こちらの景色は私の最初の記事のトップ画像に使われておりますので、そちらをご覧いただきたいのですが、プラハ全体を見渡せる圧巻の景色です。

二つ目は、ストラホフ修道院から少しハイキングをしていただき、ペトシーンタワーを目指して歩きます。(余談ですがこのペトシーンタワー、パリのエッフェル塔を元に建てられた様で、ペトシーンの丘の高さを含めればエッフェル塔と高さは同じらしいです。)だいたいの観光客はここで満足して、散策を終了するのですが、ここからさらに南に進んでいただくとプラハとは思えない大自然に囲まれます。森林浴を楽しむことができ、ウサギやリスにも遭遇します!キンスキー庭園の近くまで歩いていただくと、可愛らしい池や滝の流れにも癒され、都会の喧騒を忘れさせてくれる環境が整っています。加えてこの近くには木造建築のオーソドックス教会もあり、東洋の寺院を彷彿させてくれます。是非、プラハにいらっしゃる際はプラハの自然にも目を向けてみて下さい!

ペトシーン公園から見えるプラハ城
木造建築のオーソドックス教会=Carpathian Ruthenian Church of the Saint Michael Archangel

実は齋藤さんからの寄稿は今回が最後となります。カレル大学で勉強を始めてから色々と思うこと・考えることがあり、新しい道に進む決意をされたそうです。ぜひ新天地でも頑張ってほしいです。
本シリーズはこれからも続く予定ですので、また次回投稿をお楽しみに!

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この記事を書いた人

齋藤 直哉

齋藤 直哉

東京都出身。学士課程では法学部に所属し、国際政治を学ぶため、フランスのリヨン政治学院にて長期留学を経験。大学卒業後は総合商社に入社し、自動車の部署に配属されて、法人営業やトレーディング業務を担当していたが、チェコへの大学院留学を決心し、約1年半で退職。大学院への留学までは、文部科学省官民協働海外留学創出プロジェクト(通称トビタテ)にて5ヶ月間インターンとして、留学奨学金の説明や広報を各国大使館宛に行っていた。現在はカレル大学人文学部歴史社会学科修士課程に在籍している。趣味は海外旅行で、特に大自然や建築様式、歴史遺産に興味を持っている。